中古住宅を購入してリノベーションする工事も、今やすっかり一般的になりました。
リノベ用の物件として、しばらく空き家だった家を購入する方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただ、空き家を購入した際は、そのまま使うというわけにはいきません。
実際に住み始める前に排水管のクリーニングを必ず行ってください。
ここではその理由と、排水管クリーニングの費用などについてご紹介していきます。
排水管のクリーニングを怠ると発生する問題
排水管は生活の中で必ず発生する汚水を流す設備です。
キッチンから出る油や食べかす、洗剤、浴室から出る髪の毛や石けん汚れなどはどうしても蓄積されます。
これらは雑菌の繁殖を促し、悪臭の原因となることも。
また、ゴキブリやコバエといった衛生害虫の発生源となるかもしれません。
これらは人が住んでいる家でも起こる問題ですが、水が流れなくなった空き家ともなるとさらに衛生状態が悪化している可能性も。
実際に住み始める前に排水管をクリーニングすれば、衛生上の不安が軽減できます。
完全に詰まってしまうと
空き家の排水管は、人が住んでいる家と違って毎日水が流れません。
排水に混ざった油は当初は液体ですが、時間が経つと固まって固形物として配管内に蓄積していきます。
固まった油に髪の毛など別の汚れが引っかかり、それらは水を吸ってやがては完全に排水管をふさいでしまいます。
空き家はこの状態が起こりやすい条件がそろっている建物です。
排水管が完全に詰まると、排水が逆流して洗浄では対処できなくなってしまいます。
最悪の場合、排水管自体を交換しなければなりません。
構造によっては基礎のコンクリートを削ることとなり、工事費も高額になります。
交換作業が必要ない場合も、修理までの間は不衛生で不便な生活を強いられることに。
そうなる前に、早めに排水管の洗浄を行っておきましょう。
排水管が詰まりやすい場所はどこ?
次のような場所の排水管は詰まりやすいので、水の流れが悪いなどの症状に注意してください。
自分で洗浄しても悪臭や詰まりが解消しない場合、業者に依頼して専門的なクリーニングを受けましょう。
キッチン
油汚れや食べかすなどを流すことが多くあります。
汚れがひどい食器や鍋は、新聞紙や古いタオルを切ったものなどでサッとふき取ってから洗いましょう。
異物が混入しないよう、排水口できちんと食べかすなどを取り除くことも大切です。
洗面所
髪の毛やクリーム類、石けんを流す機会が多い場所です。
お掃除で使った雑巾に付着したホコリを流す機会も多いのではないでしょうか。
これらに加えてヘアピンなどの異物が混入しないよう、排水口のネットはしっかり設置してください。
異物が流れると、髪の毛が絡まって詰まる確率が一気に上がります。
浴室
ここも髪の毛が多く流れるうえに、皮脂汚れが多く、雑菌の繁殖に適した高温多湿な環境です。
排水口の汚れはこまめにチェックしましょう。
洗濯機の排水管
洗剤や泥汚れが毎日流れます。
これらも雑菌の繁殖を促すため、詰まりの原因となります。
業者に依頼する際の概算費用
排水管のクリーニングを業者に依頼した場合、一般的な費用は2~3万円程度です。
業者は高圧洗浄機を用い、水圧を利用して汚れを剥がしていきます。
石のように硬くなった汚れの固まりが出てきて、依頼者が驚くケースも多いのだとか。
市販の高圧洗浄機を使って自分でクリーニングをする人もいますが、素人には配管の知識がありません。
やみくもに機械を動かして配管の継ぎ目に引っ掛け、排水管を破損するケースもあるので注意が必要です。
まとめ
空き家は排水管トラブルが起きやすい環境にあります。
せっかく手に入れた家で清潔な暮らしを送れるよう、ぜひ排水管のクリーニングを行ってください。
一定の費用はかかりますが、修理に比べると手間や費用の負担がぐっと少なくてすみます。
住み始めたあとも定期的な洗浄を行えば、詰まりによるトラブルを防げますし、清潔な状態が維持できます。
定期的なメンテナンスで、快適な暮らしを守りましょう。
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