【費用をかけずにインスペクション】自分で物件を簡易診断できる「セルフィン」がリリースされました
東京都新宿区に会社を構える「リニュアル仲介株式会社」が、自分で物件を診断できるウェブサービスをリリースしました。
ホームインスペクションとは
ホームインスペクションとは、住宅に精通した住宅診断士が下記の状態を見極めアドバイスを行う業務のことを指します。
- 住宅の劣化状況
- 欠陥の有無
- 改修すべき箇所・時期
- 回収にかかるおおよその費用
診断の方法としては、目視で劣化状況を確認するのが基本です。
なお、アメリカでは住宅売買の70%~90%でホームインスペクションが行われ、住宅に問題がないか確認した上で取引が行われています。
ホームインスペクションに関する国の動き
日本では平成28年6月3日に宅建業法が改正され、各タイミングでのインスペクションの説明が義務化されました。
媒介契約のタイミング
- 不動産会社が、売主にホームインスペクションの説明を行う必要がある
- 必要であれば、インスペクション業者の紹介を行う必要がある
売買契約における説明義務
- ホームインスペクションに基づく物件の情報(劣化の有無など)を売主・買主が相互に確認する必要がある
- 確認した内容を宅建事業者が書面で交付する必要がある
重要事項説明のタイミング
- 買う住宅が、ホームインスペクション済みか否かを説明する義務がある
- ホームインスペクション実施済みの場合は、その実施内容を説明する義務がある
上記のように、売主・買主共に様々なタイミングでホームインスペクションに関する説明を受けることになりました。
なお、中古住宅で検査を行うのは主に下記の項目です。
- バルコニーのひび割れ・劣化
- 外壁のひび割れ・欠損・はがれ
- サッシ周辺の隙間・開閉不良
- 柱及び梁の劣化・傾斜
- 土台のひび割れ・劣化
- 基礎のひび割れ・欠損・劣化
- 床の著しい沈み・傾斜
- 壁の傾斜
- 屋根のひび割れ・劣化・はがれ
- 軒裏のシーリング材破断・欠損
- 軒裏天井の雨漏り跡の確認
- 内壁と天井の雨漏り跡の確認
上記のように様々な項目を確認しますので、おおよそ2時間~3時間程度の時間が必要になります。
では、今回出た「セルフィン」とはどのような特徴を持っているサービスなのでしょうか。
「セルフィン」の特徴
セルフィンは、サービスページの入力フォームに下記の情報を入力すると、診断結果をウェブ上もしくはPDFで確認できるというサービスです。
- 物件の住所
- 物件の種類(マンションor戸建て)
- 最寄り駅と駅からの距離
- 売り出し価格
- 築年数
- 専有面積
- 総戸数
- 所在階
- 方位
上記を1つ1つ打つのが面倒だという人は、SUUMOの物件URLを入力することでも診断ができます。
全項目を入力するか、URLから診断を押すとレーダーチャートと一緒に下記の項目が出てきます。
- 価格の妥当性
- 流動性
- 耐震性
- 住宅ローン減税
- 管理状況
それぞれの項目に対して100点満点のスコアとコメントが記載されています。
なお、すべてのコメントを確認するためには正会員登録を行う必要があります。
正会員登録には下記の情報を登録する必要がありますが、健闘状況も入っていることから営業先として使用される可能性が高いと思われます。
- 氏名
- 郵便番号
- 住所
- 電話番号
- 生年月日
- 購入・売却の検討状況
セルフィンで分かることまとめ
以上、今回リリースされたセルフィンの情報をまとめました。
ホームインスペクションというよりは、物件の将来的な価値や流動性に関して特化したサービスであると感じました。
今はマンションを買っても、ライフサイクルに応じて住替えを行うという人も増えつつあります。
そのような「住み替え」を考えている人にとっては活用できるサービスであるといえるでしょう。
ぜひ興味のある方は使ってみていただければと思います。
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