マンションをリノベーションするメリット・デメリットとは
日本では昔から新築の建物が偏重されてきましたが、近年になって「リノベーション」の持つ魅力に注目が集まるようになってきました。
既存の建物を大きく改修し、性能やデザインなどの新しい価値をプラスする「リノベーション」。
リノベーションには、新築の建物にはない魅力がたくさんあります。それと同時に、新築の建物では気にする必要のない点に注意しなければなりません。
マンションをリノベーションすることには、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
ご紹介していきます。
マンションをリノベーションするメリット
メリット1:自分の好みとライフスタイルに合った住まいが実現
新築住宅の展示場にいって、「どれも似たような印象だな」と思ったことはありませんか?
真新しい建物には清潔感があり魅力的ですが、間取りやデザインは無難な印象が否めません。
リノベーションは、工事の内容に制限がありません。間取りもデザインも、まったくの自由。
「間仕切りのない広いリビングに、アイランドキッチンを設置したい」
「趣味のロードバイクが飾れる、広めの土間が欲しい」
「床材や建具のデザインは、カリフォルニアテイストで統一したい」。
リノベーションなら、このような願いがすべて叶えられます。
自分の好みに合わせて、ライフスタイルに合わせた住まいが手に入るのです。
メリット2:新築よりも低コスト
同じような間取りや立地条件の物件を探す場合、新築物件と中古物件では売り出しの価格が大きく違ってきます。
中古物件であれば購入後にリノベーションしても、新築を購入する場合に比べ、数割安くすむケースが多いのです。
ご紹介したように日本では新築物件が偏重されるため、マンションの資産価値は、新築から10年程度までに大きく下落します。
その後は下降ラインが緩やかになり、資産価値が大きく変動することはありません。
資産価値の下落リスクを避ける意味でも、中古物件という選択は有効です。
マンションをリノベーションするデメリット
デメリット1:建物の状態を見極める必要がある
中古マンションの状態は築年数だけでなく、管理の仕方によっても大きく変わってきます。
このため、建物の状態がつかみにくいことがデメリットといえるでしょう。
大規模修繕や細かなメンテナンスが適切に行われているか、修繕計画や修繕記録などでしっかりとチェックしなければなりません。
修繕積立金が適切な金額貯まっているかどうかも、確認しておくことをおすすめします。
大規模修繕のタイミングで大きな一時金を負担することになったら、せっかく中古物件を安く手に入れても、あまり意味がありません。
また、耐震基準が今とは異なる時代に建てられたものもあるので、耐震性のチェックも必要です。
特に1981年に施行された新耐震基準が適用される前のマンションでは、耐震基準が現在と大きく異なります。
購入する前に不動産業者の担当者に相談し、耐震診断や耐震補強工事の記録を調べてもらいましょう。
基準以上の強度で建てられているマンションもあるので、一概に「古いから耐震性が低い!」と考える必要はありません。
不安であれば、有料のホームインスペクション(住宅診断)サービスを受けるなど、専門家に相談してみることをおすすめします。
デメリット2:実際に住むまでには時間が必要
マンションをリノベーションする場合、設計や施工といった工程は、中古マンションを購入後にスタートすることになります。
そのため、実際に住むまでには一定の時間がかかることを覚悟しておきましょう。
リノベーションは工事の内容が自由であるだけに、打ち合わせが非常に重要です。
施主と設計者の持つイメージの違いを、話し合いによってすり合わせていくのです。
「忙しいから時間が取れない」「少しでも早く引越しがしたい」といった方には、リノベーションはおすすめできません。
管理状態を見極めて
マンションのリノベーションを成功させるカギは、管理状態が良好なマンションを見極めることです。
ご紹介したように、マンションの状態は管理によって大きく違ってきます。ちょっとした傷みを放置すると、建物の寿命にかかわってくることも。
マンションの管理のよしあしは修繕積立金や大規模修繕計画などの書類のほか、植栽や放置自転車、ゴミなどの管理状態によっても判断することができます。
植栽が伸び放題になっていたり、放置自転車がいくつも倒れていたり。そういったマンションは、荒れた印象を受けますよね?
建物が古くても清潔感があり、すみずみまで無駄なものが見当たらないマンション。それが、管理が行き届いているマンションの特徴です。
まとめ
こちらではマンションをリノベーションすることのメリットや、デメリットをご紹介しました。
リノベーションは自分の理想を低予算で形にできる、自由さが魅力です。
せっかく工事する建物に安心して長く住めるよう、管理状態のよいマンションを見極めて購入してください。
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