坪庭のメリットおよび注意点とは
坪庭とは、敷地内で建物に囲われた小さな庭園スペースのことを指します。
小さ目の中庭と言った方がわかりやすいかもしれません。
建物をコの字やロの字にした時に出来る空間や、浴室横、玄関周辺など様々な目的で設けることがあります。
昔の日本庭園などでよく見かける坪庭ですが、最近デザイン性や機能性を考えた新しい使い方も増えて来ています。
ここではリノベーションにおける坪庭の用途やメリット・デメリット、注意点についてお伝えしていきます。
坪庭の用途とは
坪庭の主な用途を2つに分けてお伝えします。
- 観賞用の庭
家の中で自然を楽しむことができるのが坪庭の大きな特徴です。
例えば浴室に坪庭をつくることで、入浴中にリラックスしてまるで露天風呂のような雰囲気を楽しむことができます。
また、玄関横や客間など、お客様を招いた時に観賞用として楽しむことができます。
ガーデニングや植栽が趣味の場合、家の外だけでなくインテリアの一つとしても取り入れることができます。
- 採光・通風の確保
四角形が多い建物の閉鎖的になりがちな空間に、少しでも坪庭を設けるだけで光を取り入れることができます。
部屋の中も開放的になり、明るくなることで室内がより広く見えたり、窓を開けることで通風も良くなります。
リビングや水回りのスペースの換気にもなり、雰囲気も全く変わってきます。
坪庭のメリット・デメリット比較
坪庭のメリット、デメリットを比較していきましょう。
メリット1~窓がつくりにくい場所でも室内に光を取り入れられる~
構造上窓がつくりにくい部分ができてしまっても、坪庭を入れることにより採光を確保できます。
吹抜けや天窓などのように、採光の口を増やすことによって、室内を広く開放的に見せてくれます。
メリット2~家全体に高級感がでる~
家の中に庭をつくることで、一気にグレードアップしたようなデザインに見えます。
まるで有名建築家の設計した注文住宅のように、自然の色を取り入れた高いデザイン性を楽しめます。
同じ和室でも、坪庭にある植栽があるだけでずいぶん高級感があります。
最近では洋風な坪庭も多く、ウッドデッキなどを敷いてガーデニングを楽しむこともできます。
メリット3~プライバシーの確保~
通常の庭と違って建物に囲われているので、周囲の目を気にせず家族だけの特別な空間を楽しむことができます。
また、ペットや小さなお子様も外の庭で遊ぶよりも安全で、家事をしながらでも視界に入るので安心です。
デメリット1~坪庭の分の面積が減る~
坪庭を設けることで当然その分の面積が必要になります。
スペースにゆとりが無い場合では、趣味を優先するのか、収納や室内の面積を優先するのか、設計の時に検討が必要になります。
反対に、「お庭は欲しいけど少しでのスペースで良い」という場合には、お庭としての役割を持った上で小さなスペースで作れるので、お庭の分まで建築面積を広げられる場合もあります。(建ぺい率の制限によって不可能な場合もあります)
しかしその分コストも上がるので、予算との相談が必要になります。
デメリット2~室内温度の安定感が減る~
採光が増える一方で、開口部が増えることによるデメリットとして温度の問題があります。
室内の温度が逃げやすくなることや、冬場は結露の問題と向き合っていく必要があります。
日当たり等も考えて設置する位置も相談してみましょう。
坪庭を設置・導入する際の注意点
坪庭の設置・導入を考えている場合の注意点をお伝えします。
必要性をよく考える
坪庭は、設けることによって生活や家事が便利になる設備というよりは、生活の質を高め、趣味や娯楽を楽しむという要素が多いです。
坪庭の場合はメリットとデメリットが同じ内容のことが多いです。
人にとってメリットとなるのかデメリットとなるのか異なってくるので、自分の生活を予測して、必要かどうか見極める必要があります。
予算と相談する
坪庭を付けることによりコストはあがります。
全体の設計も坪庭に合わせて特殊なものになってくるので割高になる可能性があります。
また、開口部が増えることにより室内温度を保つことが難しくなってきます。
そのため、インプラスなどの断熱用サッシを取り付けるのであればその分のコストもかかります。
他にも植栽やウッドデッキなどを設置するのであれば特に、入居後の費用もかかってきます。
理想のお庭がある場合は、お庭作りにかかる費用や、それらを保っていくための費用も見積りに入れておきましょう。
まとめ
坪庭のある住宅はとてもおしゃれで憧れますよね。
どのようなジャンルのお家でも自然の色は映えるので、外観・内観ともにデザイン性が高まります。
室内にいても趣味を楽しむことができ、マイホームでの生活グレードも上げてくれます。
家で過ごす時間をより有意義に楽しむために坪庭の導入はとてもオススメです。
しかしデメリットももちろんあるので、予算・スペース・生活スタイルをよく考えて検討しましょう。
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